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2014 年度 実施状況報告書

解釈学の転換:新約聖書解釈における新たな地平の探究と総合的な批評学援用の模索

研究課題

研究課題/領域番号 25370389
研究機関関西学院大学

研究代表者

浅野 淳博  関西学院大学, 神学部, 教授 (20409139)

研究分担者 伊東 寿泰  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (30352438)
辻 学  広島大学, 総合科学研究科, 教授 (50299046)
廣石 望  立教大学, 文学部, 教授 (60339819)
中野 実  東京神学大学, 神学部, 教授 (70349786)
須藤 伊知郎  西南学院大学, 神学部, 教授 (80309864)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード新約聖書釈義 / 歴史批評学 / 正典批評学 / 文芸批評学 / 社会科学批評学 / 編集史批評学 / 本文批評学 / フェミニスト批評学
研究実績の概要

本研究は、西洋古典としての新約聖書解釈において著者と解釈者とに加え読者の地平を意識的に結びつけることによって、現代における解釈学に新たな提言を示すことである。そのために多様な批評学を総合的に援用し、多彩な背景を持つ読者と様々な文書類型とをより密接に結びつけることを目指してきた。とくに今年度は、その成果としての共著『新約聖書の解釈学:新たな地平を求めて(仮題)』の執筆に向けてその準備を進めた。その中でも、歴史批評、正典批評、文芸批評の分野における歴史的な展開と新たな展望に関する考察を深め、担当者は学会や講演会等を通して、その研究成果の途中報告を公表し、聴衆より広くコメントを求める機会を得た。また、研究協力者の一人でフェミニスト批評の専門家である研究者を招き、この分野における研究状況を学んだ。次年度は、本文批評の専門家を招く予定である。

また本研究は、研究終了以降も長期の注解書執筆プロジェクトへと引き継がれる。代表者と各分担者の研究成果は、当研究会が使用するウェブサイトをとおして公表され、とくにこの注解書執筆プロジェクトに参加するより広い執筆者(研究協力者)へと知らされて、今後の研究と執筆プロジェクトの方向性を明らかとしつつある。また、このウェブサイトにおいては、研究協力者が担当する注解書の原稿の一部を順番にアップロードすることがすでになされており、これは研究分担者と研究協力者とのあいだでのコミュニケーションの場であると同時に、広く社会に対する発表と貢献の場となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、研究会を計画どおり2回開催し、そこで担当者による各批評学の現在の状況と展望に関しての報告を行った。そして、文化研究の一部として、フェミニスト批評学の専門家を招いて討論を行った。これらの活動をとおして、研究成果物であるところの『新約聖書の解釈学:新たな地平を求めて(仮題)』における各分担者が担当する章の執筆の方向性が明らかとなった。第2回の研究会では、具体的な成果物執筆と刊行の具体的なスケジュールが話し合われ、研究最終年に何をすべきかが確認された。

今後の研究の推進方策

本研究の最終年にあたっては、研究内容の具体的な執筆にその多くの時間が費やされることとなる。具体的な執筆作業をとおして、今まで見落としていた点がより明確となり、各研究者がより完成された研究を求めて、研究を遂行することになる。今後の研究の課題と注意点は、とくに執筆の一部を担当する研究協力者等との円滑な意思疎通をとり、質と方向性においてバランスのとれた研究成果を社会に発信することができるようにすることである。

次年度使用額が生じた理由

物品費(とくに図書費)が予定していたよりも安価だったため、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

研究最終年度にあたり、執筆活動が本格化する中で、必要な研究図書の購入が増えることが見込まれるので、今回生じた額はその費用に充てる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 古代地中海世界の追放儀礼に関する一次文献の分類と解説2015

    • 著者名/発表者名
      淺野淳博
    • 雑誌名

      神學研究

      巻: 62 ページ: 131-51

  • [学会発表] Responses to the critique on 'Galatians 2.1-14 as Depiction of the Church's Early Struggle for Community-Identity Construction'2014

    • 著者名/発表者名
      Atsuhiro Asano (淺野淳博)
    • 学会等名
      Society of Biblical Literature Annual Meeting
    • 発表場所
      San Diego, California, USA
    • 年月日
      2014-11-22 – 2014-11-25
    • 招待講演
  • [学会発表] 排除か?共棲か?:第二テサロニケ書の執筆意図をめぐって2014

    • 著者名/発表者名
      辻学
    • 学会等名
      日本新約聖書学会第54回学術大会
    • 発表場所
      広島女学院大学
    • 年月日
      2014-09-12 – 2014-09-13
  • [図書] 聖書学論集46 聖書的宗教とその周辺2014

    • 著者名/発表者名
      日本聖書学研究所監修(淺野淳博)
    • 総ページ数
      725 (pp. 455-80)
    • 出版者
      LITHON
  • [図書] 聖書学論集46 聖書的宗教とその周辺2014

    • 著者名/発表者名
      日本聖書学研究所監修(辻学)
    • 総ページ数
      725 (pp. 531-50)
    • 出版者
      LITHON
  • [図書] 聖書学論集46 聖書的宗教とその周辺2014

    • 著者名/発表者名
      日本聖書学研究所監修(廣石望)
    • 総ページ数
      725 (pp. 591-616)
    • 出版者
      LITHON

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公開日: 2016-05-27  

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