研究課題
1.ネルヴァルのプレイヤッド版第3巻と『ネルヴァル辞典』などを参考にして、ネルヴァルが執筆した劇評の初出記事が収録された雑誌、新聞の分析作業を続行した。フランス国立図書館電子テキストサイトに収録雑誌が増えているかどうかの確認作業も行った。またネルヴァルにとって劇評の発表の主要雑誌と主要紙である『アルチスト』誌と『プレス』紙の分析作業を続行した。2.上記の作業により劇評の対象としてロッシーニの作品が数多く取り上げられていることが判明した。その中でネルヴァルの言及が最も多い作品は『ギヨーム・テル』であることがわかった。ネルヴァルが『ギヨーム・テル』の劇評を書くために参考にした台本の確定は困難ではあったが、4幕版と3幕版の電子テキストを入手して分析を行うことができた。ネルヴァルが『ギヨーム・テル』に注目した理由を分析して、本務校の紀要に投稿した。3.ネルヴァルはジャック・カゾットの『悪魔の恋』(1772)の影響を受けただけではなく、その翻案作品であるバレエ=パントマイム『悪魔の恋』から多大な影響を受けた。ネルヴァルはバレエ=パントマイム『悪魔の恋』に関する劇評を『プレス』紙に二度掲載した。フランス国立図書館電子テキストサイトにはプログラム、台本、舞台衣装等の資料が収録されている。この研究成果をウィーンで開催された第21回国際比較文学会世界大会の個人発表部門で発表した。なお学会発表は前年度に確定していた。また予稿集に概要を発表した。
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筑紫女学園大学研究紀要
巻: 12 ページ: 63-72
21th World Congress of the International Comparative Literature Association, Abstract General Conference Sessions
巻: - ページ: 60-61
http://researchmap.jp/read0176874
http://www.chikushi-u.ac.jp/about/scholarship/detail.php?id=63