研究課題/領域番号 |
25370414
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平田 由美 大阪大学, 文学研究科, 教授 (60153326)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 移動文学 / ポストコロニアリズム / 移民史 |
研究実績の概要 |
1.国内での調査研究活動として、引揚げ後の開拓移民の生活・文化状況について、満蒙開拓平和記念館(長野県阿智村)および飯田市歴史研究所(同県飯田市)で展示・所蔵資料の閲覧と資料収集を行い、下記の国際シンポジウムと学会発表の準備のための研究会を行った。 2.国際シンポジウム・ワークショップでは、 (1)ベルリン自由大学での国際ワークショップ「Exploring Space in Japanese Literature」に参加し、「Sounds, Memory and History: Spaces of Korean War in Short Stories by Kim Dal-Su」と題する発表を行った。あわせてAlliiertenMuseumが開催した過去の展示に関する調査と資料収集、デュッセルドルフにおける日系およびトルコ系移民の文化活動に関する調査を行った。 (2)本プロジェクトの成果の一部として刊行した『「帰郷」の物語/「移動」の語り:戦後日本におけるポストコロニアルの想像力』(平凡社、2014)を踏まえて開催された国際シンポジウム「移動という経験:東アジアから考える」(大阪大学中之島センター)において、論集執筆者によるパネル報告およびディスカッションを行い、問題提起の深化を図った。 (3)米国シアトルでのアジア学会大会において上記論集の執筆者によるパネル発表を行い、研究成果を英語圏の研究者に紹介した。あわせてバンクーバー、シアトル両市の日系移民に関する調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内外での現地調査・資料調査と並行して、国際シンポジウムの開催や国際学会でのパネル発表など研究成果の発信に力点をおいた活動が進んだ。
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今後の研究の推進方策 |
オーストラリア国立大学でのワークショップの開催が次年度に繰り越されたため、本年度の研究成果を踏まえた入念な準備を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度2月にオーストラリア国立大学で開催する予定であったワークショップが、当該機関の研究協力者の都合により延期を余儀なくされた。
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次年度使用額の使用計画 |
ワークショップの時期を次年度6月に変更し、そのための旅費として使用する。
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