研究課題/領域番号 |
25370443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
北原 真冬 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (00343301)
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研究分担者 |
米山 聖子 大東文化大学, 外国語学部, 准教授 (60365856)
田嶋 圭一 法政大学, 文学部, 教授 (70366821)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 音声学 / 音素 / コーパス |
研究概要 |
非音素的な特徴には様々なものがあるが,本研究課題で特に注目しているのは,第二言語の発音において,ネイティブらしい発音に近づけるためには必要な要素である。例えば英語では後続する子音の有声・無声の違いによって,母音の長さが異なることがある。この事象について,1学期以上の海外滞在経験のある大学生と,ない大学生を比較する発話実験を実施した。その結果,滞在期間によって有意に異なる結果が得られ,内外の学会で数回に渡ってその成果を発表した。その都度,さまざまなフィードバックを得ることができ,今後の研究の進展に大いに寄与するところがあった。 第二の着目点として子音の弾音化(flapping)現象についても発話実験を進めている。予備実験段階での検討を経て,現在は本実験を遂行中であり,2014年の後半から徐々に成果を発表することが期待できる。この実験の予備段階としてネイティブスピーカーによる自然発話コーパスの調査も行い,Flapping現象の基準となる発生率や発生環境についての知見を得た.コーパス音声学に重点を置いた国際学会が2014年夏に開かれるため,学会発表に応募し,既に採択されている。研究分担者の協力を得て,いくつもの実験と研究発表を平行して行うことが出来ており,今後も研究計画に沿って着実に成果を積み上げていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今回の研究において,計画した内外の学会に応募した結果は1つを除いて全て採択されており,Proceedingsへの掲載も含め,順調に研究成果を世に問うことができている。
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今後の研究の推進方策 |
ネイティブスピーカーのFlapping現象については膨大な先行研究があるが,第二言語として学習する場合の困難さや,学習指導方法についてはまとまった知見が得られていないようである。実験結果次第ではあるが,今後はさらに効果的な学習指導方法についても検討を進めていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
学会発表等はおおむね順調に行われているが,国際学会がひとつ不採択となったため,旅費の見込みに違いが生じた。また,予備実験を含む様々な実験についての被験者集めが,なかなかペースが上がらず,あらかじめ計画した謝礼等の執行に遅れが生じた。以上2つの理由が挙げられる。 2014年度中盤から後半にかけて内外の学会への発表に応募し採択されている。したがって,旅費や経費によって適性に予算が執行できる。
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