文構成の基本には文型があり,フランス語の文型は他動詞,自動詞,代名動詞,受動,属詞動詞,非人称動詞,非動詞述辞に基づく。方向性位格は中核項に相当し,項の「必須性」だけでは文型限定の規準とはならない。他動と属詞が重要で他はこれらと密接な関係を保つ。 「主辞-述辞-直接目的-属詞」構文で属詞が名詞,形容詞に相当するものは「第二直接目的」とするのが統辞機能的には適切である。属詞の範列には種々の要素が含まれていて,この構文自体がより大きな構文の下位クラスに過ぎない。属詞自動詞文での形容詞属詞の「二重主題」や非人称構文で主辞なしの属詞の認定は注意すべきである。
|