研究課題/領域番号 |
25370477
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小森 淳子 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (10376824)
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研究分担者 |
米田 信子 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (90352955)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 言語学 / バントゥ諸語 / バンバラ語 / 動詞構造 / マンデ語派 / アフリカ / ヨルバ語 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ニジェール・コンゴ語族の動詞および動詞を中心とする統語構造に関する類型論的特徴を明らかにすることである。これまで研究をすすめてきたバントゥ諸語とヨルバ語、ならびにバンバラ語を中心として、他の言語の資料も加えながら、バントゥ諸語が動詞の派生形で表し、ヨルバ語が動詞連続構文で表すような構文について、形態的・統語的な観点から分析・比較し、動詞を中心とする構造の類型論的特徴の解明をめざすものである。
本年度の研究実施状況、ならびに研究成果は以下の通りである。
① 研究分担者の米田信子氏がロンドン大学でバントゥ諸語の文献研究を行い、現地のバントゥ諸語研究者との交流を図り、情報交換をおこなった。(派遣期間 2015/3/13-19) ② ニジェール・コンゴ語族の中でも、もっとも早い段階で分岐したと考えられるマンデ語派の研究をすすめるべく、昨年に引き続き、バンバラ語の研究を継続しておこなった。現在、神戸大学大学院に留学中のマリ人で、バンバラ語の話者であるマカン・サコ氏に研究協力を依頼し、バンバラ語の録音調査をおこなった。文法調査では特にバンバラ語の関係節について調査した。その結果は、論文「バンバラ語の関係節の特徴について」『スワヒリ&アフリカ研究』26号、pp.157-169(大阪大学大学院言語文化研究科スワヒリ語専攻発行、2015年)にまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、ニジェール・コンゴ語族の動詞および動詞を中心とする統語構造に関する類型論的特徴を明らかにすることである。これまで研究をすすめてきたバントゥ諸語とヨルバ語、ならびにバンバラ語を中心として、他の言語の資料も加えながら、動詞を中心とする構造の形態的・統語的な分析をおこなっている。 特に、日本での研究が少ないマンデ語派のバンバラ語についての研究が進んだこと、また、ヨルバ語の動詞連続構文について、他の研究者との共同研究が進んでいること、また、分担者によるバントゥ諸語の研究が進んだことなどから、これまでの研究の進展は「おおむね順調に進展している」と言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、バントゥ諸語、ヨルバ語、バンバラ語の研究を進めながら、ニジェール・コンゴ語族の動詞構造の分析、比較研究を進める。 今年度は、海外から研究者を招へいし、研究交流を図りたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
来年度に、アフリカからの研究者を招へいし、共同研究をおこないたいと考えており、そのための経費にあてるため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
来年度に、アフリカからの研究者を招へいし、共同研究をおこないたい。そのための旅費や滞在費に充てる計画である。
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