本研究の目的は語彙意味論の活用を通じて様態副詞・結果副詞を横断する情態修飾関係の体系的記述を行うことである。研究計画に従い、コーパス調査による実証的研究と修飾関係の構文意味論的分析を行ってきた。研究成果として、研究論文3件・口頭発表6件を公表した。 本研究の意義は5点ある:①情態修飾関係の分析でのコーパス調査の有効性を示した②情態修飾の構文機能として「詳述指定機能」を導入し情態修飾関係の多様な事例に構文的基盤を与えた③情態性形容詞が程度を限定する事例を指摘した④②の導入に基づき状態変化動詞の語彙意味論的分析を深化させた⑤日本語教育文法で不十分な形容詞連用修飾の学習に資する実証的分析を行った。
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