(1)古代語における「モゾ」「モコソ」による危惧表現の性質 (2)「モゾ」「モコソ」以外に古代語で危惧表現に与っていた形式がどのようなものであり、どのような体系をなしていたか (3)近世期以降、危惧表現はどのような形式によって担われるようになったか、の三点を主な論点とした。(1)に関しては真正モダリティ・未実現事態危惧・特定的危惧等を「モゾ」「モコソ」に共通する性質として挙げ、(2)(3)に関しては各時代・資料における危惧表現形式の候補をピックアップするとともに、危惧表現の体系・消長を記述するには(1)のような危惧の性質への留意も必要との見通しのもと、各論的考察を進めた。
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