研究課題/領域番号 |
25370514
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
新田 哲夫 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (90172725)
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研究分担者 |
木部 暢子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 時空間変異研究系, 教授 (30192016)
久保 智之 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 教授 (30214993)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 海士町方言 / 鐘崎方言 / 移住と言語変化 |
研究実績の概要 |
本年度は、輪島市海士町の文法記述と語彙調査を進めるとともに、民俗語彙に関連する老年層の生活誌の記録を行った。成果として、新田哲夫編、岩崎才吉著『輪島海士町・舳倉島の暮らし』(2015年3月、全166ページ)というブックレットを刊行した。 また、輪島市海士町の母村と目される福岡県宗像市鐘崎で現地調査を行った(2014年11月)。鐘崎と海士町と共通する特徴が一部見られ、ルーツを肯定する材料が見つかったが、その数は多くなく、400年近い時間経過の中で、特に母村の鐘崎での言語変化が著しかったことが明らかとなった。このことは、金沢大学人文学類シンポジウム2014「ことばの伝承・伝播・伝統」(2014年12月20日、ITビジネスプラザ武蔵)において、新田哲夫「輪島市海士町のことば」の発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度には世代別調査に着手するとあるが、未着手である。また当初予定していた、イントネーション記述は海士町方言に鐘崎方言と共通特徴がないことがわかり、深化させないことにした。
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今後の研究の推進方策 |
世代別調査の項目と対象者の選定を早急に行い、7月、8月に実行する。また、海士町方言語彙集はすでに着手しているので、それの整備と完成を目指す。鐘崎方言との比較検討結果をまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
ホームページの開設が延期になったこと、また、H26年11月に行った福岡県宗像市鐘崎調査において研究補助を用いず、代表者と分担者だけで実施したため謝金が余ったため、当初の計画より使用額の差が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
ホームページを開設を行う。また謝金を使用し、海士町語彙集の入力と編集整理を進める。さらに世代別調査において調査補助者の謝金を利用する。
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