本研究の目的は、近世に刊行・書写された辞書類について使用実態を明らかにすることにより、これまで以上に的確な文化史的位置づけが可能になるものと考え、基礎的な調査を行うものである。 3年間にわたる調査・研究の成果として、約40箇所の図書館・文書館の蔵書を閲覧・調査・撮影することができた。また、文書館においては、旧蔵者と辞書との関係について検討しうる可能性を見出すことができた。基礎研究の一環として辞書諸本を収集したが、古本節用集写本および通俗詩学書初版はじめ価値の高いものが得られた。現在までのところ、論文等9編、口頭発表等2編を公表した。
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