上代から中世にわたる通時的な視点に立ち、古典語の動詞語彙について、動詞データを抽出し、語構造論および造語論の両観点から分析を行い、一つ一つの語構成を記述するとともに語彙表を作成する、さらに、これまでの形容詞・形容動詞についての研究成果を踏まえて、「動詞の語構成史」を構築し従来の研究方法では得られなかった知見を探求することが本研究の目的である。 まず、本研究に先立ち、関連する形容詞・形容同意についての研究成果を補完するために、擬古物語および中世の日記・紀行文の形容詞の語構成について分析を行うとともに、これらの語構成についての考察を行った。 次に、前年度までに抽出した中古散文22作品の動詞データについて語構造論的分析を行い、データベースを作成するとともに計量的分析を行った。
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