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2015 年度 実績報告書

日英語圏における「家族」のカテゴリー化と、関連する社会問題について

研究課題

研究課題/領域番号 25370554
研究機関徳島大学

研究代表者

山田 仁子  徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (00200733)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードカテゴリー化 / 家族 / 社会 / 英語圏 / 日本語圏
研究実績の概要

英語圏と日本語圏に生きる人々が「家族」とその成員をいかに分類しているのか、つまりカテゴリー化しているのかという問題に取り組んだ。その結果、両言語での「家族」とその成員のカテゴリー化のプロセスについて、またプロセスにおいて働く要素について、共通点と相違点を明らかにすることができた。
方法としては、WordBanksOnline, BNC, 現代日本語書き言葉コーパスなど英語と日本語のコーパスを使用することにより、「家族」(family)や「父親」(father)「母親」(mother)などの語を含み、かつ、それらのカテゴリー化が行われていると判断される表現例をその使用される状況と共に収集し分析した。具体的な分析対象とした表現形式は「本当の家族」"true family," "real familiy"などである。
英語でも日本語でも、カテゴリー化のプロセス自体は共通すると判断された。カテゴリー化において働く要素は大きく2種類に分類される。カテゴリー成員として理想とされる性質と、成員として認められるために最低限満たさねばならない条件としての性質である。両言語共に、この2種類の要素によって、カテゴリーの成員をカテゴリーの枠内に入れ込み、また他の事物をカテゴリーの枠外へと排除するというカテゴリー化のプロセスが観察される。
カテゴリー化において働く2種類の要素というのは、カテゴリー化のプロセスにおける働き方については、英語でも日本語でも同様なのだが、その内容は相違する点も多い。英語圏における家族に関する語彙のカテゴリー化が、「血縁」だけでなく、「家族構成」や「結束」なども鍵となる要素として働くのに対し、日本語圏における家族に関する語彙のカテゴリー化は、「血縁」という条件だけが突出して圧倒的な力として働いている。
研究結果については平成27年度中に2つの国際学会で発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Japanese Kinship Terms for Strangers2015

    • 著者名/発表者名
      Hitoko Yamada
    • 学会等名
      14th International Pragmatics Conference
    • 発表場所
      ベルギー、アントワープ
    • 年月日
      2015-07-27
    • 国際学会
  • [学会発表] Necessary Conditions of FAMILY Category in Contexts2015

    • 著者名/発表者名
      Hitoko Yamada
    • 学会等名
      Language, Cognition and Society (AFLiCo 6)
    • 発表場所
      フランス、グルノーブル
    • 年月日
      2015-05-28
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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