研究課題/領域番号 |
25370573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
李 在鎬 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (20450695)
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研究分担者 |
長谷部 陽一郎 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (90353135)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 日本語教育 / 読解教育 / 文章難易度 |
研究概要 |
本研究は、日本語教育の読解教育に特化した文章難易度の自動判定システムを開発する。本研究の難易度判定システムには、文章の様々な構成要素(文字種や文の長さや語彙項目の難しさ)の出現頻度を統計的に処理した計算式が実装され、三つの機能を提供する。1)新規入力されたテキストの日本語教育の該当レベルを判別する、2)文章全体の難易度に対して相対的に難しい単文・複文を提示する、3)辞書システムとリンクし、自立学習を支援する。1)、2)は教師支援、3)は学習者支援を目的とする。こうしたシステムを活用することで、ウェブ普及やコーパス開発によって得られた大量の生テキストをコピー&ペーストで日本語教育の教室活動に活用できるため、コミュニケーション能力を重視した真正性のある日本語教育が実現できる。今年度、基準テキストに相当する1000個のレベル付きテキストデータを作成し、そこから文章難易度を推定する回帰分析を行った。それにより、文章の難易度を判定するための線形回帰式を作成した。この回帰式を搭載したウェブシステムんもプロトタイプ版を開発し、http://jreadability.net/ にて公開を開始した。本システムを利用することで、自然テキストに対して、日本語教育の視点から見た習熟度が自動判定できる。また、習熟度の判定に加え、文章に含まれる語彙項目の自動抽出も行ってくれるため、読解教育での活用が期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初、計画していたシステムが完成し、プロトタイプ版が公開できている。
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今後の研究の推進方策 |
プロトタイプ版の公開を踏まえ、利用者による評価を行っている。評価の結果として得られた電子データをさらに解析し、リーダビリティ公式を改良する。これにより、高精度の解析を目指す。これと併用して、システムの広報も行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
システムを搭載するサーバを専用ではなく、レンタルにしたため、物品費が削減できた。 物品費として削減できた分についてはシステムの広報に力を入れるべきと判断し、そのための旅費にあてる。
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