研究課題/領域番号 |
25370585
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
深澤 のぞみ 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (60313590)
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研究分担者 |
山路 奈保子 室蘭工業大学, 工学研究科, 准教授 (40588703)
須藤 秀紹 室蘭工業大学, 工学研究科, 准教授 (90352525)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | パブリックスピーキング / コミュニケーション / 21世紀型スキル |
研究実績の概要 |
グローバリゼーションの進む中で,パブリックスピーキングが重要さを増してきている。日本語によるパブリックスピーキングも,その例外ではない。本研究では,日本語学習者の,あるいは日本語母語話者の日本語によるパブリックスピーキングにおける特徴を様々な角度から探った。具体的には,パブリックスピーキングのジャンルによる差異,言語による差異などである。 本年度は,これまでの研究成果を基に,日本語教育への応用について検討した。まず,昨今,グローバリゼーションと情報化が大きく進んだことによって,従来の教育では21世紀を生き抜くのに十分に対応できない状況が生まれ,「21世紀型スキル」の必要性が言われるようになった。「21世紀型スキル」や「キーコンピテンシー」など類似のスキルの内容の詳細を調査してみると,様々なスキルが広範囲に含まれており,中でも,他人と共同で新しい価値を生み出すこと,自分の考えを他人に理解してもらうことなどが重視され,そのためのコラボレーション,コミュニケーション方法のスキルの記述が多くあることがわかった。このこととパブリックスピーキングの能力は大きく関係することがわかる。そこで,パブリックスピーキングの中でも,書評活動である「ビブリオバトル」を例にとって,具体的な活動のデータを用い,どのような活動が実現されるかを分析してみたところ,「21世紀型スキル」に関連する活動が多く実現することが明らかになった。 以上のことから,パブリックスピーキングを意識した指導は,日本語教育においても,学習者の新しい時代にふさわしいスキル伸長に役立つことが明らかになり,今後ますます重視されるべきであるという結論に至った。
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