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2015 年度 実績報告書

日タイ間における言語文化の接触と摩擦:戦時下から現代までのタイ国日本語教育史研究

研究課題

研究課題/領域番号 25370600
研究機関大東文化大学

研究代表者

田中 寛  大東文化大学, 外国語学部, 教授 (60207131)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード日タイ言語文化交流 / 接触と摩擦 / タイ人の対日感情 / 日本人のタイ国観 / 異文化間交流 / 日本語教育史 / 日タイ言語文化学 / 国際文化事業
研究実績の概要

最終年度にあたり、2015年7月に日タイ言語文化研究会東京大会を開催し、研究成果を発表した。また2015年11月に科研発表会を行い、研究成果を発表した(11.研究発表を参照)。このほか、日本側とタイ側で行われた研究大会における発表原稿をもとに2015年7月に学術誌『日タイ言語文化研究』(ISSN:2187-4387)を本助成により刊行した。学術論文18本を収録し、国内外の大学および関係研究諸機関に送付された。また、2015年8月にはタイ国北部、中部、南部大学諸機関に実地調査を行い、関係者との交流、意見交換を行った。さらに、2016年3月には国際交流基金主催のタイ教育関係者アドボカシー招聘事業の懇談会に参加し、有意義な意見交換、交流を行ったことも、タイ国内の抱える日本語教育の現状と課題を明らかにすることができた。
最終報告書とともに計11名の研究者の研究論文集を作成した。日本語教育、文化事業建設、文学交流など多岐にわたり、日本語教育史を日本とタイの言語文化接触の観点からとらえた論文集として貴重な成果と位置付けられる。研究代表者の論文のなかには解題をふくめた学術論文6本以外にも、研究期間以前に発表された関連論文を修訂したものを2本、さらに新たに書き下ろしたものを1本、計9本を収録した。また、巻末には戦時期における日タイ言語文化接触と摩擦にかかわる詳細な年表などの資料をおさめた。
また同時に、研究代表者の収集した原典史料を六項目にそって収めた。これらの原典史料は今後も同研究を進める上で極めて示唆に富む内容を有し、従来分散して参照が困難であった史料を集約した点は今後この方面の研究に関わる研究者にとって大きな寄与となる。この二冊の報告集は、今後の日本とタイの言語文化比較研究、タイの日本語教育の展望にあたって重要な資料となることが期待される。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 「資料:戦時下における日タイ言語文化の接触と摩擦―朝日新聞掲載記事(1937~1945)を中心に―」2016

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 雑誌名

      『大東文化大学紀要(人文科学)』

      巻: 54号 ページ: 157-184

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「満洲」という歴史体験と感情の記憶-「モラルの相克」から考える遺産の超克-」2016

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 雑誌名

      『植民地教育史研究年報』

      巻: 第18号 ページ: 82-102

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「戦時下のタイにおける日本語教育の一断面―三木榮の『日暹会話便覧』の構成について―」2015

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 雑誌名

      『日タイ言語文化研究』

      巻: 第3号 ページ: 35-50

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「戦時下帝国日本の国語・日本語政策の一断面-『教育週報』の掲載記事を例に-」2015

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 雑誌名

      『東洋研究』

      巻: 第196号 ページ: 29-68

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 『語りつぐ戦争』にみる日本人の戦争記憶―「被害」のなかの「加害」意識―2015

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 学会等名
      日本華人学術会議主催国際シンポジウム
    • 発表場所
      千葉商科大学(千葉県市川市)
    • 年月日
      2015-11-21 – 2015-11-21
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 安藤浩のタイ学とタイ語学――草莽の異文化異言語学へ/から2015

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 学会等名
      科研成果発表会
    • 発表場所
      大東文化会館(東京都板橋区)
    • 年月日
      2015-11-08 – 2015-11-08
  • [学会発表] 戦時期におけるカナモジカイと『カナノヒカリ』にみる日本語進出論2015

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 学会等名
      日本のローマ字社
    • 発表場所
      駒込日本のローマ字社(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-08-23 – 2015-08-23
    • 招待講演
  • [学会発表] 『支那語早わかり』から『大東亜共栄圏語早わかり』へ―語彙表現の特徴を中心に―2015

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 学会等名
      日タイ言語文化研究会
    • 発表場所
      大東文化会館(東京都板橋区)
    • 年月日
      2015-07-25 – 2015-07-25
  • [学会発表] 戦時下帝国日本の国語・日本語政策の一断面-『教育週報』の掲載記事を例に-2015

    • 著者名/発表者名
      田中 寛
    • 学会等名
      植民地教育史研究会研究例会
    • 発表場所
      相模女子大学(神奈川県相模原市)
    • 年月日
      2015-06-26 – 2015-06-26

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公開日: 2017-01-06  

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