第二言語の習得には、第一言語が影響することは周知の事実である。そこで、本研究では、日本語を母語とする英語学習者が、日本語と英語の差異から英語の誤用が生じる可能性の高い文法項目を、日英語の比較対照研究に基づき予測した。それらは、(1)他動詞の目的語の欠落、(2)関係節の誤用、(3)受動態の誤用である。そしてこれらの誤用をアルク社が実施している英語のインタビューテスト(SST)の転写の調査、中級レベルの学生のライティングにおける誤用調査、実験などにより確認した。そのうえで、これらの文法項目をどのように明示的に教示し、どのようなタスクでこれらの文法項目の定着を図るかを提案した。
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