一般的な日本の中学校課程で3年間英語を学ぶことで、学習者がどのような英語音の連鎖にどの程度触れることになるのかを明らかにするため、本研究では検定教科書から得られる音声インプットに基づく音韻語データベースを構築した。分析の結果、18冊分の教科書データの中で18回以上出現した音韻語の種類数は、2音節で123種類、3音節で27種類、4音節で5種類であった。次にインプット頻度と聞き取りの関係を探るため、大学生63名に対しディクテーションテストを行った。分析の結果、単語頻度と聞き取りの正解率は無相関であったのに対し、音節連鎖頻度と聞き取りの正解率には有意な相関が見られた。
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