ESPにおいて語彙は重要な役割を担うが、学術論文の読解に必要な語彙を習得することは、日本人大学生にとって容易なものではない。その主な要因として、工学分野における知識の不足があげられる。特に、初年次学生にとっては内容が難しすぎるため、ただ単に、英語論文を分析して学習語彙を抽出し、それらを提示するだけでは、十分な学習効果が期待できない。そこで、本研究では、学習語彙の選択に、全く新しいアプローチを試みる。ここでは、日本語の教科書コーパスと、英語の教科書コーパスを構築し、それぞれの分析結果を統合することで、工学系大学の学生が最初に学ぶべきアカデミック語彙を抽出している。
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