本研究では、聞いた音声についてすぐに繰り返すシャドーイングと、英文全体を聞き終わってから3秒後に聞いた英文を再構成する誘出模倣という練習法を組み合わせ、これらが、初級英語学習者の自発発話(準備時間を設けない自由な会話)の構文的複雑さ、正確さ、流暢さに、どのように影響を与えるかを調査した。結果として、文章の正確さは変化がなかったが、流暢性は有意に向上した。また、構文は複雑にはならなかったが、文は長くなった。つまり、これらの練習により、正確さは落とさないまま、長い文章をよりスムーズに発せられるようになり、スピーキングの練習は必ずしも、コミュニカティブである必要がないことが示唆された。
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