研究課題/領域番号 |
25370648
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
金 惠鎭 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (40399176)
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研究分担者 |
金 義鎭 東北学院大学, 工学部, 教授 (30364285)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | モバイルラーニング / ツリー型ネットワーク / 韓国語能力検定試験 / ウェアラブル端末 |
研究実績の概要 |
平成26年度に計画した研究は、以下に示す(1)ドリル型暗記システムの開発、(2)対面授業での学習コンテンツ、(3)授業外時の学習内容の把握であった。(1)ドリル型暗記システムの開発:モバイル端末のデータベースを用いて、授業で使用する指定教科書の語彙(約1,000単語)全てが言語別、品詞別、問題数別などでドリル学習できるシステムを開発した。(2)対面授業での学習コンテンツ:平成25年度に確立したBluetoothを用いたツリー型ネットワークによって、教室での単語試験と模擬試験などの学習コンテンツの配布と回収が容易になった。また、教員はこれらの学習コンテンツの結果も即時に参照でき、学習者の理解度を把握しながら適切な指導も可能になった。(3)授業外時の学習内容の把握:授業始めに構築できるBluetoothのツリー型ネットワークを介して、教員のデータベースに学習者の授業外時の学習記録の自動収集が可能になった。教員はこれらの学習記録を参照しながら、授業外時の学習について適切な指導もできる。 以上の研究成果は、査読付き論文(2本:電気学会論文誌、韓国語教育研究)として公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度に行った(1)ドリル型暗記システムの開発、(2)対面授業での学習コンテンツ、(3)授業外時の学習内容の把握に関する目標達成は以下である。 (1)に関して、予備実験を行い、学習者は自分の生活パターンに合わせて語彙のドリル学習を行ったことが確認した。また、学習者から単語以外の文法や長文などのドリル学習内容追加の要望を検討し、平成27年度の研究で反映する予定である。 (2)に関して、画像と音声などのマルチメディアを用いた単語と模擬試験の学習コンテンツを開発済みであった。動画に関する学習コンテンツは十分といえないが、概ね学習内容は揃えたと考えられる。 (3)に関して、Bluetoothのツリー型ネットワークの特性について、様々な実験を行った。これらの結果をシステム開発に適用し、教員と学習者の間で学習内容の把握が容易になった。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は本研究課題の最終年度であり、これまで開発した学習コンテンツなどを用いて実践的な韓国語モバイルラーニングを完成する。また、韓国語モバイルラーニングを利用した場合の学習者の学習効果を確かめるために、正規授業で韓国語モバイルラーニングの実践活用を行う。具体的な研究項目は以下である。 ①想定している研究内容として、ハングル能力検定試験の対策の授業での実践活用を挙げられる。その際に、普段教室で学習しにくい聞取り問題の対策に重点をおき、動画を強化したマルチメディアの積極的な利活用を行いたい。 ②実践活用後にアンケート調査を行い、これらの集計結果とハングル検定試験の得点結果を統計的な手法を用いて、韓国語モバイルラーニングの学習効果を明らかにしたい。 ②腕時計のウェアラブル端末を用いて、韓国語モバイルラーニングの学習支援システムの活用範囲を拡大したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度では概ね計画した予算が執行できたが、新たなウェアラブル(腕時計型)端末の発売が遅れることに伴い、若干の予算を次年度に見送った。
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次年度使用額の使用計画 |
既に平成27年4月から腕時計型のウェアラブル端末が販売されているので、今年度初めにそれらの端末を購入するつもりである。
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