• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

読解発問によるクリティカル・リーディング指導が英語学習者の説明文読解に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 25370657
研究種目

基盤研究(C)

研究機関岐阜聖徳学園大学

研究代表者

伊佐地 恒久  岐阜聖徳学園大学, 外国語学部, 教授 (20586482)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード読みの目的 / クリティカル・リーディング / 読解ストラテジーの認識 / 深い読み
研究概要

説明文を読む目的が、クリティカル・リーディングと英文の要約と内容理解の場合では、読み手の読解への効果はどのように異なるかを検証することを目的として研究をすすめた。なお、クリティカル・リーディングは読解後に英文の内容について意見を記述すること、内容理解は読解後に内容理解問題に解答することとした。リサーチ・クエスチョン(RQ)は次の3つであった。
説明文を読む目的がクリティカル・リーディングと要約と内容理解の場合では、RQ1:読み手の内容理解度に違いはあるか? RQ2:読み手の内容理解の構造に違いはあるか?RQ3:読み手の読解ストラテジーの認識に違いはあるか?
英文を読む目的により研究参加者を3群に分けて英文を読ませ、読後に筆記再生課題及び読解ストラテジーの認識のアンケートを課し、結果を群間で比較した。私立大学2年生35人、3年生46人、計81人を調査対象とした。分析対象者は77名であった。
本研究でわかったこととリーディング指導に対する示唆を以下にまとめる。クリティカル・リーディングを読みの目的として説明文を読んだ学習者は、要約または内容理解(読解問題に解答)を目的として読んだ学習者よりも、英文の内容をより深く正確に理解し、書かれた内容に対する自分の意見を構築するための読み方を強く認識して読んだ<読解ストラテジーの認識のアンケート結果の分析より>。このことは、指導によりクリティカル・リーディングを生徒が身につける可能性を示している。しかし、読みの目的としてクリティカル・リーディングを指示するだけでは、学習者の英文理解度や理解の構造には差が見られなかった<筆記再生課題の結果分析より>。学習者の読みのプロダクト(理解度・理解の構造)に影響を及ぼし深い読みへ導くためには、クリティカル・リーディングの実践的な読解プロセスの指導が必要であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年目は、英文を読む目的が、読解後に書かれた内容について意見を述べること(クリティカル・リーディング)である場合と内容理解(要約、設問に解答)のみの場合の読み手の読解への効果の違い(内容理解度、理解の構造、読解ストラテジーの認識)を検証する計画であった【読みの目的としてのクリティカル・リーディングの効果の検証】。計画通り研究を進めることができ、結果は「中部地区英語教育学会紀要43」に掲載された。2年目の研究の準備も予定通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

2年目は、読解発問のタイプが英文読解に及ぼす効果を検証し、1年目と2年目の研究成果を踏まえて、3年目に読解発問を用いたクリティカル・リーディングの指導効果を検証する計画である。基本的にこの計画でよいと考えているが、指導方法については、今年度から検討を進めていきたいと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 読みの目的としてのクリティカル・リーディングが英語学習者の読解に及ぼす効果2014

    • 著者名/発表者名
      伊佐地恒久
    • 雑誌名

      中部地区英語教育学会紀要

      巻: 43 ページ: 287-292

    • 査読あり
  • [学会発表] 読みの目的としてのクリティカル・リーディングが英語学習者の読解に及ぼす効果2013

    • 著者名/発表者名
      伊佐地恒久
    • 学会等名
      全国英語教育学会
    • 発表場所
      北星学園大学
    • 年月日
      20130810-20130811

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi