研究課題/領域番号 |
25370667
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
田原 憲和 立命館大学, 法学部, 准教授 (80464593)
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研究分担者 |
鈴木 智 立命館大学, 言語教育センター, 講師 (00589939)
神谷 健一 大阪工業大学, 知的財産学部, 講師 (50388352)
齊藤 公輔 中京大学, 国際教養学部, 准教授 (90532648)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ドイツ語教育 / プロジェクト型授業 |
研究実績の概要 |
平成26年度はプロジェクト型授業を実際に導入し、成績評価を行った。それぞれ異なる目的や到達目標を掲げた授業においてそれぞれに適した形のプロジェクト型授業を行うことができた。その際には評価基準を明確にしたルーブリック評価表をあらかじめ提示することで、学習者が活動のポイントを理解し、プロジェクト型学習導入による学習行動の変化あるいはその質の向上を目指した。 また、プロジェクト型学習そのものについても評価と検証を行った。本課題の目的はプロジェクト型授業と評価方法の確立という部分にあるが、そのプロジェクト型授業そのものの意義についても検証を加えたことで、最終的な成果に対する一定の根拠ともなりうるものと考える。 具体的には学習者に対するアンケート調査や他クラスとの共通試験による理解度測定などを行った。学習者の学習意欲向上に寄与したか、学習者の自らの学習に対する振り返りから本プロジェクトがどのように作用したか、本プロジェクトを行うことによって学習者の理解度はどの程度向上したかなどについて分析を施した。これらの分析結果から、本プロジェクトの効果的な側面を認識することができた。同時に、本プロジェクトが抱える問題点と限界も示された。このように、実際の活動を通じた生の声を得られたことは非常に有益なことであった。この分析によって得られた結果は必ずしも本プロジェクトのみに関わるものではなく、プロジェクト授業一般に関連するものも多い。改めてプロジェクト型授業そのものを検証していくきっかけとなろう。 また、残された問題もある。実際にルーブリック評価表を提示し、それをもとに評価を行ったが、その評価の妥当性についての検証はまだ行えていない。これについては平成27年度に持ち越しとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の柱の1つである学習ツールの開発についてはやや遅れ気味であるが、全体としては比較的順調に進んでいる。研究の根幹となるプロジェクト型授業の開発および実践、評価については当初の予定よりも進展しており、すでにその検証をする段階に到達している。もとよりプロジェクト型授業と密接に連結した学習ツール開発を目指していたが、プロジェクト型授業モデルの開発が予定よりも早く進展したことで、どのような形でツールと結びつけるのかという部分が曖昧になったことが、開発の遅れの原因となったと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である平成27年度は、すでにある程度モデル化されつつあるプロジェクト型授業にどのような形でツール学習を組み込むかという検討およびその実践を行う。同時に、課題として残されている評価の妥当性についてアンケート調査や追跡調査によって検証していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度はほぼ当初の予定通りの支出であったが、前年度からの繰越分があったため、その分がほぼそのまま次年度使用額となってしまった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は最終年度であるため、研究発表及び論文執筆関連の支出が多くを占めることとなる。具体的には、2名の研究協力者が鹿児島大学で開催される日本独文学会への参加(発表)する際の旅費や、最終報告書の印刷費用などに充てる。
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