研究課題/領域番号 |
25370704
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
内田 富男 明星大学, 人文学部, 准教授 (50513850)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 形容詞 / 形容詞コロケーション / コロケーション研究データベース |
研究概要 |
研究計画に従って、研究初年次である本年度は大きく分けて以下のような6つの研究内容・方法によって本研究課題を遂行した。(1) 本研究課題の主要テーマである形容詞及び形容詞コローション等の語彙コロケーション、学習者英語(特に、コロケーション)等の関連の基本的な文献資料を収集し、データベース化を進めた。(2)国内外の学会に出張し、本研究課題のテーマに関わる最新情報の収集を行った。(3) アジア太平洋コーパス学会(香港理工大学)に出張し、情報収集と共に研究内容の一部を発表した。発表内容は、形容詞の内、形容詞の典型として色彩語に注目し、学習者英語における色彩形容詞を中心とした分析方法と結果の中間報告である。(4) 英語コーパス、ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)及びCEFR-Jにおける語彙、特に、形容詞項目の収集と整理を行った:1) English Vocabulary Profile(CEFR English Profileの語彙リスト及びBritish National Corpus(BNC)やCorpus of Contemporary American English(COCA)等の大規模英語コーパスにおける形容詞を中心とした語彙項目の抽出作業、収集、整理 2) 初・中級日本人英語学習者のコーパスであるJEFLL Corpusにおける形容詞を含む用例の収集と整理 (5)研究手順の詳細について検討しながら、予定している調査及びテスト等の作成準備に入った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年次における第一の目的は、英語形容詞及び形容詞コロケーション研究の基礎資料の収集・整理であり、本年度およそ1000件の関連研究をデータベース化できた。また、形容詞の一部について調査に着手し、研究2年次へと繋げることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画に従って、研究2年次に当たる平成26年度は、年度前期にコーパスにおける形容詞の調査を継続し、特に、中・上級英語学習者の形容詞を収集、分析する。研究初年次及び2年次前期の成果を基にして、年度の中期に調査ツールを作成し、予備調査も含め次のような調査を開始したい。学習者の形容詞コロケーションの容認度調査を英語母語話者インフォーマントを使って実施し、その結果を踏まえて、特徴的な形容詞コロケーションを選択し、様々な英語熟達度の学習者を対象に言語テストを実施する。1)形容詞コロケーション容認度調査学習者コーパスから採取されたコロケーション使用例を使用し、英語母語話者インフォーマントに対して、産出されたコロケーションは何が不自然なのか、どこが問題なのか、といった不自然なコロケーション、異型及び逸脱の判定と共にその理由を調査する。ここではどこが不自然なのかという理由と同時に判定者から正用を収集する。これらを詳細に検討し、類型化し、その特徴を明らかにする。2)言語テスト 逸脱コロケーション産出の原因を単語とコロケーション単位で検討する。 研究年度最後から次年度にかけては、上記の集計、分析に取り掛かりたい。とくに、日英対照分析の視点から学習者の言語特徴を明らかにする。そのために、対象となる逸脱コローションや過剰使用、過少使用の傾向が認められら形容詞コロケーションについては日本語コーパス等を使って、比較検証する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
1.物品購入(書籍)費のうち、当初初年度に購入する計画をしていたが、文献のデータベース化の一応の完成状況を見ながら、次年度に必要性が高く、不足する文献を次年度当初に一括購入するため 2.人件費・謝金について、当初予定していた額を次年度に増額する必要があるため 1.物品購入(書籍・ジャーナル) 2.人件費・謝金(データ処理の外部委託業務)の増額
|