研究課題/領域番号 |
25370705
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
奥切 恵 東京医療保健大学, 医療保健学研究科, 教授 (70410199)
|
研究分担者 |
伊集院 郁子 東京外国語大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20436661)
小森 和子 明治大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (60463890)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 国際研究連携 / 言語コーパス / オーストラリア / アメリカ / 英語学習者 / 談話 |
研究概要 |
英語と日本語の意見文の形式的特徴、特に、連体修飾節(あるいは、関係節)の使用の違いを比較・検討した。議論の中で、日本語の連体修飾節と英語の関係節は、言語的相違点が多すぎるため、単純比較することは困難であることがわかり、今後は連体修飾節を含む名詞節全体を検討する必要性があることが明らかとなった。その他、研究結果を言語教育に生かすためには、談話の流れも重要な要因であることが確認できた。今後は意見文章内における、主張やその根拠の位置、また主張文を言語的にどのようにマークするか(例:I thinkの使用・不使用など)についても重点的に調査することが、高等教育におけるアカデミックライティングに資するものであると考えられる。 本研究の根幹ともなるコーパスデータ収集については、2013年度はアメリカと日本でパイロットデータを収集した。その際、データ収集における倫理審査及び有効なデータ収集についての課題を明らかにすることができた。さらにデータ収集の際、被験者に不利益が生じないようにするための同意書や個人データ保護などについての形式をまとめることができた。パイロットで収集できたデータは14ファイルと多くはないが、データ化する上でのタグ付けを統一することができたほか、意見文での主張の位置や言語形式を確認し、英語母語話者と日本語母語話者の英語意見文の言語比較分析もできた。2013年のもう一つの実績は、さらに多くのデータを収集するため、オーストラリアの3つの大学と接触をはかり、該当大学担当者との会議を重ね、協力の意思を得たことである。現在は倫理審査申請手続きなど、2014年度中のデータ収集実施実現に取り組んでいる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2013年は、言語データ収集においてオーストラリアでの倫理審査通過等の課題がまだ残る上、14ファイルしか収集できなかった。しかし今後の研究の方向性や将来性等について、研究分担者ともコンセンサスがとれ、連携研究者からの協力も得ることができ、2014年にはまとまったデータ収集ができ、すぐに遅れは取り戻すことができると考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
現在までにアメリカと日本で収集した合計14ファイルを分析して、第149回日本言語学会(愛媛大学、2014年11月15~16日予定)他にポスター発表投稿や口頭発表をする予定である。 2014年度中には、オーストラリア各大学での倫理審査申請を行い、8月にオーストラリアで言語収集を実施する予定である。ここでまとまったデータを収集し、2015年度には国内外の学会で発表を行い、研究論文を執筆する。
|