本研究では、日本の高校のロシア語教員への支援体制の構築と高校教員と大学研究者による実践的な共同研究の土壌育成を目的として、以下の活動を実施した: 1)高校におけるロシア語授業の取り組みについての縦断的調査 2)高校のロシア語教員のためのワークショップの実施 3)高校教員との共同研究の実施 1)については、2014年2月から2015年12月まで、主に4つの高校で継続的にフィールドワークを実施した。フィールドワーク等で収集したデータを分析し、日本の高校におけるロシア語教育の現状を言語教育政策、教師教育の視点から検討した。その成果については、国際学会、学術雑誌等で発表中である。2)については、2015年8月に日本の高校のロシア語教師とロシアの初等、中等学校の日本語教師を招待して、日露教師合同ワークショップを実施した。ワークショップでは、日露教師が共同で1つの単元案を作成し、それを各自自分の授業で実際に実施した。さらに、2016年3月には上記のワークショップで使用したカリキュラム開発と指導法についての冊子を日露両言語で刊行した。3)については、上記の日露教師合同プロジェクトでの単元案作成と授業での実施過程について、報告しあい、報告書を作成した。
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