本研究は、平成23年度から本格実施となった小学校の外国語活動において、担任教師と外国語指導助手(ALT)とのティーム・ティーチングでの効果的な授業実践に向けた教員研修を開発を目指した。具体的には、(I)韓国及び台湾の小学校におけるティーム・ティーチングの事例分析、(II)秋田県内の小学校におけるティーム・ティーチングの実態分析、(III)パイロット版の教員研修の作成・実施・評価、(IV)秋田県教育委員会と協力し小学校外国語活動教員研修事業での応用、からなる4項目の研究を実施して研究目的のたって意を目指した。その際に、ティーム・ティーチングで有効な教材の開発、英語が苦手な小学校教員でもALTと授業の打ち合わせができるような英語表現や発想の習得、さらには効果的な授業運営をするための英語によるコミュニケーション技術の習得を含めた教員研修を考案した。それは、小学校教員の多くが自らの話す英語に自信が持てず、不安を抱えたまま指導を行っている現状があったからである。完成した教員研修は、担任教師に英語使用の成功体験をもたらすと共に、担任教師の英語に対する不安を軽減させることにも成功した。5日間のプログラムとして提供できるようになった。この教員研修は、秋田県において小学校教員のための研修として位置づけられ、秋田県教育委員会と国際教養大学が協力して今後毎年、県内の小学校教員に対して提供していくこととなった。
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