本研究は、客観性および有用性の高いタスクに基づくライティングテスト (Task-based writing test: TBWT) に特化した「コンピューターによる自動評価採点システム」を構築することを目的として行った。開発した自動評価採点システムのウェブサイトへのアップロードを完了し、過去に実施したテスト結果に基づく検証実験を行ったではところ、ライティング評価を予測する言語的特徴として抽出された客観的評価指標 (特徴量) により、総合評価を61~69%予測できる回帰式を作成することができた。しかし、予測精度をより向上させるために、1) Accuracy タスクの「言語的正確さ」の評価において、語彙や文法、スペル句読法などにおける誤りを特定し、統計指標化する方法を考案すること、2) Communicability タスクの「情報伝達効果」の評価において、課題との関連性を判定し統計指標化する方法を考案する必要性が示唆された。この検証結果を4月開催の国際学会において発表するために研究期間の延長手続きを行った。
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