公立の教員採用試験の受験者は全国で約18万人で,最終倍率は各教科や都道府県市で異なるが英語科(中・高)の平均採用率は10%台である。本研究は評価者の評価の過程を調べるために評価者17人に模擬授業を採点してもらい、量的分析(ラッシュ分析)と質的分析(シンク・アラウド法)を行った。量分析では多くの評価者は一貫して評価しているがそれぞれの「厳しさ」で評価しているため実際の教員採用試験で、誰が評価者になるかにより合否が決まってしまうことは否定できない。質的分析結果は評価項目の使用度合いや評価項目の解釈は評価者によって多種多様であり、そのことが評価者間の違いや評価のぶれに繋がっていると考えられる。
|