研究課題
基盤研究(C)
近代日本における洋楽の受容は、音楽移転がきわめて迅速に進行したケースであった。本研究は、それがなぜ可能であったかを明らかにすることを目的としている。研究の結果、①洋楽を手段視することで、異質な音楽文化に付随する違和感が中和された、②洋楽が、「維新の敗者」に心理的・物質的な補償を与えた、③洋楽は、世紀転換期には、青年層の社会的抗議のイデオロギー的表現となった。
西洋史学