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2015 年度 実績報告書

文化的意識としての過去認識

研究課題

研究課題/領域番号 25370752
研究機関東洋大学

研究代表者

岡本 充弘  東洋大学, 文学部, 教授 (40113930)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード歴史理論 / 歴史叙述 / グローバリゼーション / 近代国民国家 / 文化史
研究実績の概要

本年度(平成27年度)は当初の研究計画に従って研究を進めた。重点的目標とした海外の研究者との研究交流・成果交換に関しては、6月に「メディアと歴史国際学会」、8月に「国際歴史学会議」に参加し、前者においてメディア空間のヴィジアル化とデジタル化が歴史認識にどのような変容をもたらしているかについての試論を提供した。
また東洋大学人間科学総合研究所プロジェクト「歴史研究の新展開」をとおして招かれたベルベル・ビーベルナージュ、シュテファン・バーガー、エルヴェ・アングルベール、ジェローム・デ・グルートらとの共同討議の場の司会をつとめ、当研究課題であるグローバリゼーションが進行する中での文化的空間の変容に伴う過去認識のあり方についての議論を行った。
こうした活動と並行するかたちで、研究最終年度である本年度は、研究成果を総括するものとして、論文集『歴史を射つ』を共同編集者である鹿島徹・長谷川貴彦、渡辺賢一郎、執筆者であるヘイドン・ホワイト、ピーター・バークらの協力を得て刊行した。この書物は、映画やゲームといったサブカルチャーを含めて広い文化的空間のなかで歴史がどのようなかたちで存在しているかを考察したもので、本研究の目的に十分適合している。
またこうした歴史に対する考え方の変化が、実際的な歴史研究にどう関連付けられるのかという問題も本研究の前提とされていた問題である。本年度は、研究代表者が歴史研究者として基本的な研究課題としてきたイギリスの民衆運動〈チャーティスト運動)を例に、そうした問題も合わせて考察し、その成果を明らかにした。
出版事情の困難さから、既に執筆・投稿を終えている英文論文や総括的な著作の刊行は期限内に果たしえなかったが、それに代わるものとして『歴史を射つ』の刊行を始めとして、一定の問題提起と成果公表をおこなうことはできた。

研究成果

(5件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 学会発表 図書 備考

  • [雑誌論文] チャーティスト運動の物語り方、分析の仕方2016

    • 著者名/発表者名
      岡本充弘
    • 雑誌名

      白山史学

      巻: 52 ページ: 1-37頁

  • [学会発表] チャ―ティスト運動はどのように物語れるのか2015

    • 著者名/発表者名
      岡本充弘
    • 学会等名
      白山史学会
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2015-11-28
    • 招待講演
  • [学会発表] Visual and Digital History in the Age of Globalization2015

    • 著者名/発表者名
      Michihiro Okamoto
    • 学会等名
      International Association of Media and History
    • 発表場所
      Indiana University
    • 年月日
      2015-06-20
    • 国際共著/国際学会である
  • [図書] 『歴史を射つ』2015

    • 著者名/発表者名
      岡本充弘・鹿島徹・長谷川貴彦・渡辺賢一郎編
    • 総ページ数
      430(397-426)
    • 出版者
      御茶の水書房
  • [備考] 歴史の諸問題

    • URL

      http://tsyokmt.exblog.jp/

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公開日: 2017-01-06  

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