研究課題
基盤研究(C)
本研究では、奈良西大寺叡尊をいわば祖師とする中世叡尊教団の展開を明らかにした。従来、叡尊らは戒律復興を行った旧仏教者として位置づけられ、教団を形成していたことすら忘れられてきた。本研究によって、一三世紀以来、一五世紀半ばまでは全国に教団を展開していたことが明らかとなった。とりわけ、叡尊・忍性以後、備後浄土寺定証、極楽寺順忍、俊海といった、第二、第三の叡尊、忍性が出現し、非人救済、女人救済といった活動が継承されていた。
日本史