研究課題
基盤研究(C)
10~11世紀の貴族たちが愛好していた中国文化は、同時代のものではなく、すでに滅んでいた唐代の文化であった。これは「十二単」「かさね色目」をはじめ、様々な事例から証される。これと並行して9世紀末以降、倭の世俗のなかにも「文化」を発見するようになり、これも愛好するようになっていく。国風文化とは、古い唐代文化の懐古的維持と倭文化の発見という二つの柱をもつものであり、それらが並存・融合したものであった。
日本古代史