研究課題
基盤研究(C)
日本中世の人々にとって宗教とは何だったか、平安時代の訴訟史料を素材に考察した。人々は神仏への恐怖を強調したが、それを正面からとらえるのではなく、訴訟戦術上の誇張や宗教勢力へのおもねりと見るべきであること、したがって人々が宗教にかける期待はそれ程大きくなかった可能性を指摘した。本研究では、中世人たちが宗教に呪縛された中世人というイメージを問い直す必要があるのではないか、という結論を得た。
日本中世史