研究課題/領域番号 |
25370789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 駿河台大学 |
研究代表者 |
黒田 基樹 駿河台大学, 法学部, 教授 (60506517)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 日本中世 / 鎌倉府 / 発給文書 / 鎌倉公方 / 関東管領 / 守護 / 関東 / 奉行人 |
研究概要 |
本研究においては、関東およびその隣接地域に関する応永元年(1394)から享徳3年(1454)の間における史料の蒐集を主要な作業として位置づけているが、これについては、『神奈川県史』『東京都古代中世古文書・金石文集成』『新編埼玉県史』『群馬県史』『茨城県史料』『千葉県の歴史』『福島県史』『新潟県史』『信濃史料』について、入力をすすめ、それらの編年化作業を行った。それらの史料集からの入力はまだ終了していないが、入力した分量は、1600字計算で600枚ほどとなっている。見込みとしては、全体量の半分ほどと推定される。 それにともなう既刊史料の調査・確認、未刊史料の調査・蒐集に関しては、福井県立図書館・同文書館、茨城県歴史館・同図書館、筑波大学付属図書館、栃木県立文書館・同博物館への出張調査を行い、関係史料の閲覧・複写を行い、また首都圏近郊の史料所蔵機関については、静嘉堂文庫の所蔵史料を閲覧、複写して、関係史料の蒐集をすすめた。 本研究においては、入力史料・蒐集史料の検討をすすめるための研究会として、「関東足利氏研究会」を開催しているが、これについて本年度においては7回を開催した。またそこでの研究成果として、黒田基樹編『足利氏満とその時代〈関東足利氏の歴史2〉』(戎光祥出版)を3月に刊行し、また現在、同3巻目にあたる『足利満兼とその時代』の原稿執筆をすすめるとともに、『山内上杉氏〈シリーズ・中世関東武士の研究12〉』の刊行準備をすすめている。その他、史料蒐集の一環として、関東管領上杉憲実の文書集として「史料紹介・上杉憲実文書集(1)(2)」を編纂、『駿河台大学論叢』46・47号に公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既刊史料集からの史料採録と入力作業において、主要な各県史類については、半分ほどが終了したこと、未刊史料の蒐集として、公共史料所蔵機関についての調査を、茨城県・栃木県の2県について行うことができ、おおよその史料蒐集を行い得たので、おおむね順調と判断される。
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今後の研究の推進方策 |
既刊史料集からの史料蒐集に関しては、引き続き蒐集・入力をすすめていく。未刊史料の蒐集については、毎年2県を目処に、調査・閲覧・複写をすすめていく。 入力史料・蒐集史料の検討のための研究会「関東足利氏研究会」については、ほぼ隔月での開催を行い、研究成果をあげていく。その成果の一つとして、「関東足利氏の歴史」を毎年、刊行していく。 最終的には、蒐集史料をもとにして『室町遺文 関東編』の編纂を目指し、その入稿のための準備作業をすすめていく。
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