1936年の「国策の基準」策定からの南進政策の展開、そして1941年日米開戦に至るまでの東京・ワシントン間の日本外務省の往復電報の内容・形態、暗号電報・館長符号などのアーカイブズ学的調査を行った。 特にイギリス国立公文書館の外交文書から1941年の「日米交渉」の過程において、アメリカはイギリスと連絡を取り合いながら、日本の南進政策に対しての経済封鎖を強化しつつ、日本のタイ及び仏印に対する軍事政策に強く警戒し、日本タイ軍事協定の情報を正確につかんでいた新たな事実を発見できた。また、日本の日タイ軍事同盟構想と対米無通告開戦の計画の実態をも明らかにできた。
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