日本による植民地統治下の台湾において、圧倒的なマイノリティであった台湾先住民女性に対する統治政策について、①台湾総督府によって1910年代前半に展開された「五箇年計画理蕃事業」を主な画期とする台湾先住民女性の役割の変化、②1910年代から20年代の日本「内地」で形成・流布した台湾先住民女性イメージの変遷、③1930年代に台湾先住民社会の「内地」化政策が展開される中で、台湾先住民女性に対して行われた「助産婦」育成事業といった具体的な事項の分析を通じて通史的に考察し、その結果、具体的な施策の特徴や台湾在住日本人女性、漢民族女性との関係性について明らかにした。
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