研究課題
本年度は、2016年3月18-21日に開催した小アジアワークショップ(Asia Minor Workshop: Understanding the process of Hellenization in Asia Minor: New perspectives - Culture and identity between the locality and the 'globalization')の組織と準備に注力した。これに先立ち、6月15日にオクスフォード大学のEpigraphy workshopにて '"Barbaroi" in Attic (and Greek) Inscriptions'というタイトルで、ギリシア人が異民族に対して敵対的な用語を用いる実態とその背景についての再点検をおこなった。またこの報告をもとにしつつ、さらに発展させて、10月23日に古代史の会例会(東京大学)において日本語で報告をおこなった。また6月21日の地中海学会大会(北海道大学)のシンポジウムにおいて「古代ギリシアにおける移住と移民」というタイトルで報告をおこない、移住地におけるアイデンティティの保持と変容にかんする考察をおこなった。冒頭に記した上記のワークショップは京都大学を会場として開催され、海外から4名、研究代表者および分担者をふくめて国内から10名の報告者をえた。小アジア各地における土着の文化の継続と変容について、それぞれの地域・時代を専門的に研究している研究者から多様な報告を得ることができた。小アジアにおける長時間をかけたさまざまなレベルでのギリシア文化の受容の実態について、ギリシア史研究者、ローマ史研究者の垣根をとりはらい、今後さらに共同研究をすすめていくための土台をつくることには成功したと言える。
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千葉商大紀要
巻: 53-2 ページ: 27-40
国府台経済研究
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