研究課題
基盤研究(C)
パリの北東に位置するサン・ポール教区の一司祭、ニコラ・マジュールの在任期間(1633-1664)に焦点をあて、この教区で展開したミクロポリティクスの解明に取り組んだ。その結果、この教区がカトリック改革がうんだ新しい宗教実践と多様な思惑が交錯する紛争の場(アリーナ)となっていく具体的様相を明らかした。とりわけ、司祭マジュールが聖体会の指導的リーダーから戦闘的なジャンセニストに転じる軌跡をはじめて追い、17世紀中葉の政治と宗教の複雑な連関を都市社会史の文脈で理解する道筋を示すことができた。
人文学