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2015 年度 実績報告書

近代ユーラシア流通におけるロシア商人と茶貿易

研究課題

研究課題/領域番号 25370882
研究機関立命館大学

研究代表者

森永 貴子  立命館大学, 文学部, 准教授 (00466434)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード茶 / 商人 / モスクワ
研究実績の概要

2014(平成26)年9月から2015(平成27)年9月まで所属機関(立命館大学)の学外研究制度を活用し、1年間モスクワに滞在して文書館史料の調査を行うことができた。この間ロシア科学アカデミーロシア史研究所(IRI RAN)研究員として滞在し、指導教官であるV.N.ザハロフ教授の助言によりモスクワ市文書館(TsGA Moskvy)、ロシア国立古代文書館(RGADA)、ロシア国立図書館(RGB)、ロシア国立歴史博物館手稿課(OPI GIM)の史料調査を行った。またモスクワからサンクトペテルブルグに短期出張をし、国立歴史文書館(RGIA)、ペテルブルグ市中央国立歴史文書館(TsGIA SPB)などの史料調査を行った。
最も成果があったのはTsGA Moskvy、OPI GIMでの資料調査である。特にモスクワの古い茶商人家系で綿工業者として知られるピョートル・ボトキンの個人帳簿コレクションがOPI GIMに所蔵されていることを発見し、膨大な取引記録を調査した。ただしOPI GIMの開館期間が9月から6月のみ、週3回に限定されること、複写代が1頁2ユーロと高額だったことから入手史料は限られている。しかし1850-53年の帳簿史料は全て入手し、シベリアからニジニー・ノヴゴロド、モスクワへの茶の流通の全体像をある程度把握できた。また茶貿易における外国人商人の関与についても窺い知ることができた。一方で茶の大消費地だったペテルブルグの情報については関税がないため具体的史料をほとんど見つけられなかった。これらの研究成果は2015年度中の発表が難しく、2016年度に研究報告、論文投稿、書籍執筆を進める計画である。本研究課題の発表は遅れているが、他の研究課題(2010-12年度基盤研究(C)「ロシア・アメリカ会社の経営から見た帝政ロシアの商業ネットワーク」による研究成果は書籍、シンポジウム報告の形で2013-15年度に発表することができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 書評:書評:神永英輔著『「北洋」の誕生:場と人と物語』成文社、2015年、278頁2016

    • 著者名/発表者名
      森永貴子
    • 雑誌名

      Sever(セーヴェル)

      巻: 32 ページ: 217-220

  • [雑誌論文] 毛皮事業から見た北東アジアと千島列島―日本・清・ロシアの領域とロシア・アメリカ会社2015

    • 著者名/発表者名
      森永貴子
    • 雑誌名

      新しい歴史学のために

      巻: 286 ページ: 33-47

  • [雑誌論文] 書評:塩谷昌史著『ロシア綿業発展の契機-ロシア更紗とアジア商人-』2015

    • 著者名/発表者名
      森永貴子
    • 雑誌名

      社会経済史学

      巻: 81-2 ページ: 138-140

  • [学会発表] The Russian fur trade and the global market focusing on the Kyakhta trade and European exports in the 19th century.2015

    • 著者名/発表者名
      森永貴子
    • 学会等名
      Linking Cloth-Clothing Globally:18-20Century Mapping
    • 発表場所
      東京大学東洋文化研究所(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-07-31
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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