研究課題/領域番号 |
25370895
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
若林 邦彦 同志社大学, 歴史資料館, 准教授 (10411076)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 弥生集落 / 古墳時代集落 / 方形周溝墓 / 前方後円墳 / 首長墓 / 淀川 / 木津川 |
研究概要 |
2013年度の研究作業は、おもに木津川・淀川流域地方の弥生~古墳時代時代集落・墳墓に関して以下の3点についての分析作業を行った。 1.淀川右岸・左岸における、弥生・古墳時代集落発掘調査データの集成 2.詳細な墳丘形態・時期が不明な古墳について、現地調査により測量図を作成すること 1については、枚方市・寝屋川市・高槻市・茨木市の調査データを悉皆的にしらべ、データ蓄積ができた。結果として、弥生時代中期以後段丘面・扇状地中部の集落形成が増加し、古墳時代中期になると淀川氾濫原の沖積地の集落がなくなり、段丘面・扇状地中部に集落が集中することが、判明した。また、古墳中後期に淀川右岸では奈佐原丘陵・左岸では天野川上流域に埴輪工房・鍛冶関連遺構などが集中し、専業生産遺跡がみられるようになると、その付近に大規模古墳造営が集中するようになり、地域集団による墳墓造営に差異が明確となっていくことがわかった。2014年度は、同時期の木津川流域・京都盆地の集落遺跡動態について、同様の集成作業を行い、分析を広域化したい。この作業については、主に若林が調査データを集積した。 2については、交野市郡津丸山古墳の測量調査を行った。同古墳は古墳前期に前方後円墳といわれているが、墳丘の損壊も著しく、測量も行われていなかったため、詳細なデータが不足していた。本年は後円部の北半部の測量を行った。2014年度・2015年度にも測量作業を行い、調査を完成させたい。またこれにより、淀川左岸の古墳時代首長墓系譜の推移について検討が可能になる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
弥生・古墳時代集落データについて、京都盆地・木津川水系側に、共同研究者の古川氏によって、すでに一定の調査例集成ができていること、淀川流域も調査報告書データの悉皆的調査が学生などの協力により進んだため、予想通りの進度で研究が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度以後は、これらのデータをどのように解析していくかの方針を、早く明確にしていくことが必要。特に、弥生時代には、小集落ごとに墓域をもつが、古墳時代の墳墓群の増募集団の地域的広がりをどのようにとらえるかが問題。 どの集落群が、どの古墳群の造墓集団と考えられるかについて整理する方針を早急にたてる必要がある。2014年度上半期に方針を固め、下半期には分析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
淀川水系での古墳時代遺跡の位置情報データベースを作る作業について、交野市教育委員会と共に現地調査する予定であったが、2週間の予定が交野市内の地権者の都合で1週間だけとなった。この作業にかかる人件費が半分しか執行できず、次年度に繰り越すことになった。 2013年度実施できなかった、交野市内の遺跡での現地調査の一部については2014年度行うことで協議をしている。その中で、昨年度未執行分を出費する予定である。
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