| 研究課題/領域番号 |
25370905
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
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研究代表者 |
渡辺 丈彦 慶應義塾大学, 文学部, 准教授 (90343003)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 旧石器時代 / 縄文時代草創期 / 縄文時代早期 / 洞穴遺跡 / 岩陰遺跡 / 地形 / 環境 |
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| 研究実績の概要 |
研究2年目となる平成26年度は、当初、北海道・東北地方の洞穴遺跡・岩陰遺跡の調査研究を実施する予定であったが計画を変更し、国内でも特に洞穴遺跡・岩陰遺跡が高密度に分布する九州地方北部および四国地方での現地調査を実施した。
具体的には、佐賀県百田洞穴(唐津市)・白蛇山岩陰(伊万里市)・盗人岩洞穴(有田町)・儀助平洞穴(鹿島市)、長崎県菰田洞穴・天神洞穴(佐世保市)、成仏岩陰(国東市)、川原田洞穴(杵築市)、枌洞穴(中津市)、二日市洞穴(玖珠町)、別府大学付属博物館(別府市)、野鹿洞穴(竹田市)、草木岩陰(豊後大野市)愛媛県上黒岩岩陰(久万高原町)、中津川洞穴(西予市)、高知県不動ヶ岩屋洞穴(高知県佐川町)、奥谷南遺跡(南国市)、龍河洞洞穴(香美市)、飼古谷岩陰(香美市)において洞穴および周辺地形の測量調査や、洞穴・岩陰の成因、湧水の有無、植生などの周囲の環境調査を実施した。またこれに加えて、佐賀県立博物館、大分県立博物館、別府大学附属博物館、高知県立歴史民俗資料館、愛媛県歴史文化博物館、城川歴史民俗資料館など各洞穴遺跡・岩陰遺跡から出土した考古資料を収蔵する研究機関において、それらの実見調査も実施した。これらの一連の調査により得られた一部の成果を用いて、学会発表等も行った。
今年度の調査により、概ね九州・四国地方における旧石器時代・縄文時代草創期・早期における人類の洞穴・岩陰利用の傾向を把握することができ、合わせて現地調査と同時に実施している国内洞穴・岩陰遺跡データベースの整備も進めることができた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
所属研究機関の変更等により、年度当初に十分な調査研究を実施することが困難であったが、年度半ば以降においては、概ね予定していた洞穴遺跡・岩陰遺跡の現地測量調査、周辺環境の調査、各遺跡出土資料所蔵研究機関等における資料調査等を実施し、その成果の一部を学会発表あるいは、洞穴・岩陰遺跡データベースの整備という形で反映することができた。
その一方、年度当初予定していた調査地域を、北海道地方・東北地方から九州地方・四国地方に変更したこともあり、現在までの達成度を「概ね順調に進展している」と自己点検した。
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| 今後の研究の推進方策 |
現在までに、洞穴遺跡・岩陰遺跡が高密度に分布する東北地方北部の一部、九州地方、四国地方については概ね現地測量調査、出土遺物の資料調査を終えているが、中国地方・東海地方・信越地方・東北地方地方南部・北海道の調査研究が残されているため、極力、年度の前半にそれらの現地調査を実施し、後半にこれまでの研究のとりまとめと、学会発表等による成果の公表を行う予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
所属研究機関の変更により、年度当初、当該助成金を用いた調査研究、特に旧石器時代・縄文時代の洞穴遺跡・岩陰遺跡での現地野外測量調査などを十分に行うことができなかった。具体的には、当初7回程度の現地測量調査を予定していたが、2回分(中国地方・東海地方)を平成27年度に見送り、その分の旅費などが次年度使用額として生じた。
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| 次年度使用額の使用計画 |
平成26年度に予定していたが未実施となった中国地方・東海地方の旧石器時代・縄文時代の洞穴遺跡・岩陰遺跡の現地野外測量調査等は、平成27年度に実施予定であったそれ以外の地域での現地野外測量調査等とともに実施予定である。
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