本年度は、国内外の「地魚・雑魚」利用の実態についての再調査と新規調査を進めた。また成果の報告もおこなった。 8月には、地中海マルタのシイラ(ランプーキ)漁業開始儀礼と漁業の準備状況について調査をおこない、マルタ水産省において最新の漁船把握のGPSシステムと資源の有効利用について意見交換をおこなった。9月には滋賀県高島市の針江生水の郷、琵琶湖博物館において琵琶湖漁業の歴史と資源利用に関する見学と調査をおこなった。10月には沖縄県の沖縄本島と伊平屋島の調査をおこなった。本島では、うるま市海の文化資料館見学、国頭漁協、国頭村宜名真港にてのシイラ加工調査。聞き取り調査、国頭村宜名真地区のいしのうがん行事調査、同区のシイラ漁業乗船調査、伊平屋漁協調査などをおこなった。1月には、東京都青ヶ島村の産業・方言・神社等に関する現地調査、八丈町図書館・八丈漁協婦人部(八丈産おさかな研究会)にての地魚活用に関する調査をおこなった。3月には、静岡県焼津市の漁業史調査を進めた。 成果については、8月の韓国ソウルにおける韓日国際シンポジウム、11月の沖縄県国頭村宜名真地区のシイラを活用した地域資源活用のイベント、12月の神奈川大学日本常民文化研究所シンポジウムにおいて、学界や一般市民に対して報告、講演をおこなった。
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