本研究では、地域資源の一例として「地魚・雑魚」利用の江戸時代以降の歴史と現況について解明し、今後の展望をおこなった。調査地は、九州地方、三陸地方、伊豆諸島、沖縄諸島、地中海マルタ、韓国に設定し比較を試みた。 「地魚・雑魚」の利用の歴史については、江戸時代の鹿児島地方を事例に、江戸時代と現在の魚利用を比較した。現在の「地魚」利用については、現地調査研究を踏まえ、次の3つに区分した。A捕魚された地域で利用される「ローカル」な魚、B生産地から消費地(農村や山村)に流通する「リージョナル」な魚、Cネット情報等も利用しながら広域流通する「グローバル」な魚。地魚の事例としてシイラ利用の歴史を解明した。
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