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2015 年度 実績報告書

ワークライフスタイルの選択からみた少産少死世代の都心居住

研究課題

研究課題/領域番号 25370922
研究機関明治大学

研究代表者

川口 太郎  明治大学, 文学部, 教授 (90195058)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードワークライフスタイル / 若年ファミリー世帯 / 都心居住 / 親族 / 子育て / 共働き / 東京
研究実績の概要

本年度は事業最終年度にあたり,これまで実施してきた各種調査・分析の結果から,都心居住を選択した若いファミリー世帯の住まいの戦略を考察するとともに,こうした新しい居住スタイルが大都市圏の居住地域構造にもたらす影響について議論した。主な論点は以下のとおりである。
(1)当該世帯では世帯収入に対する妻の収入の寄与率が高く,都心居住における共働きの存在感が高まっている。共働き世帯では,育児や家事を分担する夫が多く見受けられ,また比較的通勤時間は短縮されるものの,夫の帰宅時間は調整困難であり,それゆえ妻への負担の集中は避けられない。したがって女性の就業継続にはワークスタイルの改善が最も求められる。
(2)当該世帯では東京圏出身者の割合が高く,彼らにとって「(夫と妻双方の)通勤利便性」と「親族との距離」が育児と就業を両立させる居住地の選択理由となっている。しかし親族サポートは,病気や出張など緊急時の代替的サポートの意味合いが強く,日常的なサービスを提供する保育所などの公的サポートの役割を代替するものではない。
(3)2000年代前半,これまで都心部では見られなかった安価なファミリー向けマンション物件が大量に供給され,それによって都心居住の潜在的需要が高まった。しかし2000年代後半になると,東京への人口や機能の集中もあって住宅価格は上昇し,今後もしばらくその趨勢は変わらないと考えられる。したがって都心居住を選択するためには,それ相応の収入の確保が求められ,共働きであることの必然性がますます高まると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 2000年代以降の東京都心部における住宅供給と人口増減の地域的対応2015

    • 著者名/発表者名
      小泉諒
    • 学会等名
      人文地理学会都市圏部会
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2015-10-17 – 2015-10-17
  • [学会発表] 東京都心周辺部における共働き世帯の居住地選択と育児-荒川区南千住の事例から2015

    • 著者名/発表者名
      久木元美琴
    • 学会等名
      日本地理学会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      2015-09-18 – 2015-09-19
  • [備考] 住環境研究会

    • URL

      www.kisc.meiji.ac.jp/~jukankyo

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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