研究概要 |
本研究の主要な対象となる文書群(ジョージ・カー個人文書)を所蔵する台北市二二八紀念館に研究事業への協力を依頼し(神奈川大学学長より台北市文化局長宛5月10日付)、閲覧及び複写に必要な手続きを整えた。 9月16日より21日まで那覇に出張、研究協力者(台湾 静宜大学教授・蘇瑤崇)を招聘し、琉球大学図書館の所蔵するジョージ・カー文書および寄贈書籍の調査をおこなった。後者には1986年作成の目録を発見したが、往時の配架は維持されていなかった。この機会にあわせて、沖縄県立博物館へのカーの寄贈品を見学したところ、220点の考古学標本と1000枚の沖縄調査写真が存在することが判明し、後者についてはデータによる複写を収集した。 11月20日より23日まで台北に出張、研究協力者を招聘し、台北市二二八紀念館の所蔵するジョージ・カー文書の調査をおこなった。収蔵庫に立ち入り分類の概要を把握したのち、内部資料用目録から判断して研究上有用とみられる文書を順次取り出して約2,700枚を撮影複写した。これには松山虔三撮影の台湾風物写真多数が含まれていた。 3月24日より29日まで台北に出張、研究協力者を招聘し、台北市二二八紀念館の所蔵するジョージ・カー文書の調査を継続した。前回の調査で収集した資料を読解した結果、アメリカ海軍軍政学校に関連した資料を最優先することとし、この観点から新たな資料の撮影複写を進めた。また、台北市二二八紀念館と、その特別展企画に本研究の成果の一部を利用する可能性を協議した。
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