研究課題/領域番号 |
25370957
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研究機関 | 園田学園女子大学短期大学部 |
研究代表者 |
浜口 尚 園田学園女子大学短期大学部, その他部局等, 教授 (30280093)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 捕鯨文化 / 先住民生存捕鯨 / ホエール・ウォッチング / ベクウェイ島 |
研究実績の概要 |
平成27年度においては、平成25年度、平成27年度に実施したベクウェイ島における現地調査から得られた成果、および平成26年度に参加した第65回国際捕鯨委員会隔年次会議から得られた成果に基づいて学術論文2点を発表、また国際学会において口頭発表を行い、研究成果を広く社会に還元した。 平成27年度に実施したベクウェイ島における現地調査から得られた成果は次のとおりである。 1. 2015年度漁期(2015年2月~5月)は、4月4日にザトウクジラ1頭が陸揚げされた。このザトウクジラを捕殺した銛手は2014年に捕鯨ボートを建造し、独立した銛手であり、彼が率いる新捕鯨チームが積極的に捕鯨に取り組んでいることが例証された。一方、従来から存在している捕鯨チームについては、銛手の高齢化(2015年現在、65歳)のため、積極的な捕鯨活動は行っていなかった。今後のベクウェイ島におけるザトウクジラ捕鯨は新銛手率いる捕鯨チームを中心に展開されていくと思われる。 2. 2012年度からあるNPOにより捕鯨をホエール・ウォッチングに転換する運動が始められており、同団体が本年度もホエール・ウォッチング実施に向けたワークショップを開催するなど、引き続き運動を継続していた。また、アルゼンチンの鯨類保護団体も捕鯨をホエール・ウォッチングに転換する運動に協力していた。2015年度、2人の元鯨捕りが2016年度中にホエール・ウォッチングの創業めざして、ホエール・ウォッチング船の整備などの準備に努めていた。 今後もベクウェイ島の捕鯨とホエール・ウォッチングの動向に注視していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ベクウェイ島における現地調査はほぼ計画通りに進展している。
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今後の研究の推進方策 |
補助事業期間の最終年度にあたる平成28年度は、平成25~27年度に実施した現地調査等に基づいて研究成果報告書を作成する。
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