研究課題/領域番号 |
25380009
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
入江 秀晃 九州大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50600029)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 調停 / メディエーション / 紛争管理 / ADR |
研究実績の概要 |
本年度は、日本における民間調停機関の調査研究を進め、また、調停の活動に関する理論化のための連載記事を完結させた。(JCAジャーナル「調停技法誌上講義」は、昨年度4月より開始し、本年度3月まで全24回の連載記事となった。本年度執筆は12回分。)
一連の連載はひとまとまりの内容を持つ構造化された内容になっている。従来は、カウンセリング技法の援用として理解されがちであった調停技法に関して、交渉、感情、力といった論点で、システマチックに思考する指針を与えた上で、調停期日内の一連の活動、調停期日前後に必要となる活動について、理論的かつ実際的に必要な思考過程を明らかにできたと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調停活動の理論化という観点で、一定の成果をまとめつつあると総括できる。
日本の民間調停機関の実態調査という観点でも、多様な団体関係者との交流が継続できており、現実の様々な取り組みを、理論的に意味づける方向で検討を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
連載原稿を元にした書籍出版の実現を模索する。これにより、現代調停の基礎理論に関して、一定の枠組みの元で表した基本書的性格を持つ成果物を目指す。
また、当該書籍では含めることが難しい論点に関して、引き続き研究会や学術誌等での公表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
過年度の繰越分等を原因として、繰越が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度でもあり、成果の公表関係を中心に、それにともなう物品購入の支出を行う予定である。
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