公共施設法制について,公私協働の手段としての意義という公法学的な観点から考察を行った。特に,フランスやEUの判例をもとに,公共施設の基本概念を整理することをはじめとした基礎理論的考察を行うとともに,公共施設の維持管理,利用者からの料金徴収を含めた利用関係などについて,競争法的な観点を交えた考察を行った。また,これらの成果を港湾法などの個別法の考察に結び付け,解釈論や立法論を展開した。さらに,公共施設の管理と公金管理を連動させる考え方をもとに,財政統制のあり方などに関する行政法・財政法上の諸問題を考察した。
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