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2016 年度 実施状況報告書

司法権・憲法訴訟論の総合構築

研究課題

研究課題/領域番号 25380029
研究機関横浜国立大学

研究代表者

君塚 正臣  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (80266379)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワード憲法訴訟 / 司法審査基準 / 立法の不作為 / 事情判決 / 第三者の憲法上の権利 / 議員定数不均衡 / 参政権 / 立憲主義
研究実績の概要

本年度は、論説として、「第三者の憲法上の権利の主張――第三者没収事件の再考――『憲法的事件争訟性』要件の例外的許容範囲」横浜国際社会科学研究21巻1=2号1-20頁(2016年8月20日)、「参政権の制約と司法審査基準・合憲性判断テスト──議員定数不均衡問題の解決に向けて(1)」横浜法学25巻1号51-124頁(2016年9月25日)、「法曹実務にとっての近代立憲主義(第12回)──立憲主義と司法審査──記憶されていない近現代史も含めて」判例時報2309号3-10頁(2016年12月11日)、「事情判決の法理──議員定数不均衡問題の解決に向けて(2)」横浜法学25巻2号1-44頁(2016年12月25日)、「ブランデンバーグ・テストもしくは『明白かつ現在の危険』基準──渋谷暴動事件再考、そしてヘイト・スピーチ」横浜国際社会科学研究21巻4=5号1-28頁(2017年1月20日)、「立法の不作為の合憲性を争う訴訟について──在宅投票制度違憲訴訟の再考」横浜国際社会科学研究21巻6号11-34頁(2017年2月20日)、「親の子どもの教育方法と子どもの保護──公道における子どもの宗教活動──The Story of Prince v. Massachusetts, 321 U.S. 158 (1944) 」大沢秀介=大林啓吾編『アメリカ憲法と公教育』463-490頁(成文堂、2017年3月20日)、「将来効判決、積極的な司法的救済、可分論、そして──議員定数不均衡問題の解決に向けて(3)」横浜法学25巻3号1-36頁(2017年3月25日)のほか、判例研究を判例評論690号2-7頁(2016年8月1日)に公表し、研究を進めた。(科研費対象外だが、法学セミナー738号128頁に書評、現代社会へのとびら32号1-4頁(帝国書院)、33号1-4頁に解説記事などもある。)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

平成29年度(本研究最終)年度には、研究成果を纏めた書籍の刊行を予定しているところ、必要な論説は残り2つとなり、一方は半分以上書き進められている。平成26年度末で法曹実務専攻長の激務から解放され、特段の学内業務がない状況になく、学外の専門委員等はあるにせよ、学内の個人研究費の激減は兎も角、本科研費のおかげにより研究に専念できる状況にあり、これまで執筆された論説は非常に多く、平成28年度は8本(ほかに判例研究1)に至っている。また、これまで執筆した論説についても、予定した以上に、論説の分量が増え、十分な検討を進めることができた。このため、最終年度においては、これらを一体の論文集にまとめ、体裁を整えることができればよい段階にきており、入札により出版社が決まれば刊行可能となっている。
なお、平成28年度には君塚正臣編『高校から大学への法学』〔第2版〕、同編『高校から大学への憲法』〔第2版〕を法律文化社より、浅子和美ほか『高等学校 新現代社会』を帝国書院より刊行した。平成29年度分として、既に、君塚正臣編『ベーシックテキスト憲法』〔第3版〕を法律文化社より刊行している。

今後の研究の推進方策

書籍刊行に必要と思われる2本の論説を完成させ、これらを含めて、これまで執筆した論考を一つの書籍にまとめ、公表することを平成29年度中に行いたい。書籍刊行にあたっては、科研費の残額では足りない模様であるので、自己負担(本務校への寄付)により補填する。1300頁内外になりそうであるため、2冊に分冊する予定である。これにより、司法権論・憲法訴訟論としては、日本においてこれまでにない規模の網羅的な研究成果が示せるものと思われる。

次年度使用額が生じた理由

書籍等をあまり購入せずとも研究が進んだため。

次年度使用額の使用計画

業績を出版する費用として、最終年度である平成29年度には全額を使用する予定である。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (8件) (うち謝辞記載あり 8件、 査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ブランデンバーグ・テストもしくは「明白かつ現在の危険」基準──渋谷暴動事件再考、そしてヘイト・スピーチ2017

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      横浜国際社会科学研究

      巻: 21-4=5 ページ: 1-28

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10131/10604

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 立法の不作為の合憲性を争う訴訟について──在宅投票制度違憲訴訟の再考2017

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      横浜国際社会科学研究

      巻: 21-6 ページ: 11-34

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10131/00010668

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 将来効判決、積極的な司法的救済、可分論、そして──議員定数不均衡問題の解決に向けて(3)2017

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      横浜法学

      巻: 25-3 ページ: 1-36

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10131/00010673

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 第三者の憲法上の権利の主張――第三者没収事件の再考――『憲法的事件争訟性』要件の例外的許容範囲2016

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      横浜国際社会科学研究

      巻: 21-1=2 ページ: 1-20

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10131/10236

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 参政権の制約と司法審査基準・合憲性判断テスト──議員定数不均衡問題の解決に向けて(1)2016

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      横浜法学

      巻: 25-1 ページ: 51-124

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10131/10257

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 法曹実務にとっての近代立憲主義(第12回)──立憲主義と司法審査──記憶されていない近現代史も含めて」2016

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      判例時報

      巻: 2309 ページ: 3-10

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 事情判決の法理──議員定数不均衡問題の解決に向けて(2)2016

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      横浜法学

      巻: 25-2 ページ: 1-44

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10131/10571

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 二◯一四年一二月一四日施行の衆議院議員総選挙について、東京都と神奈川県の複数の選挙区の選挙人らによる、公職選挙法一三条一項及び別表第一並びにこれに基づく各選挙区における選挙を無効とする訴えに対して、憲法の投票価値の平等の要求に反し、憲法上要求される合理的期間内における是正がなされておらず、憲法一四条一項等に違反するものと言えるか(消極)2016

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 雑誌名

      判例評論

      巻: 690 ページ: 2-7

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] HEIEN v. NORTH CAROLINA, 574 U.S. -, 135 S. Ct. 530 (2014.12.15) ──警察官の不合理とはいえない法の誤解は車両の停止を正当化する修正4条に関する個別具体的な嫌疑があったかと言えるのか2016

    • 著者名/発表者名
      君塚正臣
    • 学会等名
      合衆国最高裁判例研究会
    • 発表場所
      学習院大学
    • 年月日
      2016-10-15
  • [図書] アメリカ憲法と公教育2017

    • 著者名/発表者名
      大沢秀介=大林啓吾編
    • 総ページ数
      582
    • 出版者
      成文堂
  • [図書] 論究憲法──憲法の過去から未来へ2017

    • 著者名/発表者名
      長谷部恭男編
    • 総ページ数
      474
    • 出版者
      有斐閣
  • [備考] 研究者詳細

    • URL

      http://er-web.jmk.ynu.ac.jp/html/KIMIZUKA_Masaomi/ja.html

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公開日: 2018-01-16  

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