我が国の憲法上、参議院はいかにあるべきか。現在もなお明確にされないままの参議院の憲法的定位について、合理的な回答を試みる研究であった。この点、議会制度について先進的取組を展開している英国議会との比較制度研究を行った。そして、かかる比較研究の成果として、参議院は、「憲法の守護者」という憲法的定位を得て、政府統制機能を担うべきであるとの結論に至った次第である。また、そのために必要な憲法解釈論及び憲法政策論の構築も併せて行った。なお、本研究は、政府統制の文脈において、委任立法の問題を中心に論じている。
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